お茶ゼミブログ

2021/2/10 理科 輪島
高3生は過去問演習を頑張っており、
よく質問を持ってきますが、
その中でも東工大の過去問を持ってくる生徒がとても多いです。
そこで、今回は、「東工大」の話をしてみようかなと思います。
そこから東工大に進学し、学部4年、
大学院修士2年、博士課程3年でいろいろあって中退するまでの間、
10年近く東工大に在籍していました。
現在、コロナ禍もあり、いろいろと変わっているところもあると思いますが、
東工大の先輩として、魅力を紹介できたらなと思います。
① UniversityではなくInstitute
東京工業大学は英語ではなんていうか知っていますか?
正解は、Tokyo Institute of Technologyです。
略すとTIT。あのMIT(マサチューセッツ工科大学)と同じ感じです。
大学というとUniversityなんじゃないの?
と思う人も多いと思いますが、Universityは総合大学で、
Instituteは研究所+大学というイメージです。
研究機関であり、学生の教育もしていくところという風に考えてください。
研究機関の意味があるからだと思いますが、
東工大は24時間出入り可能です。
研究室によって違いはありますが、
みんな遅くまで残って研究を頑張っていました。
部室にも出入りできたので、
学部時代は部室に泊まっていた人も多かったですね。
② 入試改革
これはみなさんのほうが詳しいかもしれませんが、
最近、教育改革が行われ、学部と大学院が統一された学院
という新しいシステムになっています。
東工大は学部生よりも大学院生が多いという珍しい大学です。
僕たちのころもほとんどの学生は大学院に進学していましたが、
それをより効率的にしたという感じでしょうね。
③ 少人数制
教員1人に対し、学生9人という少人数体制で
勉強ができるのも東工大のポイントです。
自分は学院ではなく、学部・学科の時代の人間ですが、
所属していた金属工学科は定員30人です。
授業のほとんどを一緒に過ごしていたので、
高校のクラスみたいな感じでみんな仲が良かったです。
現在は自分で受ける授業を幅広く選択できるそうなので、
若干雰囲気は変わると思いますが、
東工大独特のアットホームで穏やかな雰囲気は
引き継がれているだろうと思います。
④ 英語と研究室
昔の東工大は英語ができなくてもOKという雰囲気でしたが、
僕たちが入学したころから英語学習が大変重要になりました。
ちなみに、残念ながら僕は
英語学習を頑張ろうとなったばかりのときに入学したので
英語は全然ダメです。
英語の試験問題も難しくなったと聞きますし、
最近の学生は英語が得意な人も多いかなと思います。
なんで、英語の話をするかというと、理系、
とくに研究者にとって大事なものが英語だからです。
研究室に所属すると、留学生と一緒に過ごしますし
(東工大は留学生がかなり多いです!)、
海外の研究者の方もよく訪ねていらっしゃいます。
そこで、英語ができないとなかなかコミュニケーションがとれず
非常に苦しい思いをします。
自分は海外の先生を宿泊先のホテルから東工大まで案内する際に、
電車でうまく話せずにとても困りました。
無言というか、なんというか、
あの感じはあんまり味わいたくないです。
論文も当然英語で書かれていますし、とにかく英語、英語、英語です。
研究内容によっては数学をほとんど使わないこともありますが、
英語だけはずっと使います。
⑤ 学園祭
東工大の学園祭は、部活やサークル、学生有志だけではなく、
研究室単位や留学生の団体なども出店しており、とても面白いです。
化学系の研究室で実験器具をつくるためのガラス細工を応用して、
ガラスの置物をつくって売ったりしています。
かなりレベルが高く驚きます。
自分は研究室で針金マジックなるものをやらなければいけず、
何とも言えませんでした。
コロナ禍が早くおさまって楽しい学園祭が開ける日を願っています。
おもいつくままにざっと書いた感じですが、
東工大っておもしろいかもと思っていただけたら幸いです。
高1、2年生のみなさん、志望校の候補として考えてくれたらうれしいです。