“投げ捨てよ。内外に向かって自分を放て!”~夏休みの過ごし方PART1~
はじめに
「夏休みの過ごし方」を書きます。二回に分けてご案内します。今回はPART1です。
テーマを過激な「投げ捨てよ!内外に向けて自分を放て!」にしました。
夏休み対策といっても「高3生は受験勉強一本」ですね。「高2以下の人は自分を耕すこと」に留意してください。ヒントを書きますね。
学力の向上を図る「三箇条」
最初に、直近の「夏休み対策」について書きましょう。
まず、自分の目的を明確にして「時間を有効に活かす」ことが大切です。必ずテーマをもって机に向かいましょう。学力向上策は三点です。
(1). 学力差は長期休暇中につく
特に高3生は「得点に繋げるこの夏」を意識しましょう。ポイントは、勉強の「質」と「幅」にこだわることです。8月の後半に各社の「冠模試(大学名のついた模試)」がありますね。模試を受けることは賛成ですが、注意したいことは、「判定にこだわりすぎないこと」です。
現役生は未履修の範囲があります。演習量の不足もありますから、浪人生と比べて不利です。D・E判定に過剰に反応しないでください。いまは「通過点」ですからね。
では、君の夏休みの「選択」はどれですか?
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君は「得意科目の実力を伸ばす勉強」を考えますか?
「オフェンス科目」で高得点を獲得するために、どんなテキストを使い、どんな夏期講座を取ろうとしていますか。最近、毎日の「学習時間」と「学習進捗」をしっかりチェックしていますか。教科別です。自分より少し実力がある「ライバル」をつくると伸びますね。
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君は「弱点を補充する勉強」に力点をおくのですか?
夏休み中に「ディフェンス科目」を固める勉強をしますか。これまでに「積み残してきた科目・不得意教科」の補充ですか。英語ですか?物理ですか?国語ですか?
秋からライバルとの競争は激しいものになります。それに耐えるには、メンタルが強く、気後れしないことも重要です。しっかり食べて、しっかり寝ることです。
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君は「1学期にできなかった勉強」に重点を置きますか?
普段の学習では不足している「実験・観察・レポートの作成」を頑張るといいです。共通テストの「記述式」や二次試験のキーになります。レポートを作成し、指導者にチェックしてもらいましょう。これらは、「高2までにやっておきたい」ことです。
むかし、私が勤務した高校で、理科の「課題研究」をやらせたことがあります。
例えば、液体窒素で超電導の実験をしたり、人工ダイヤを造ったりしたのです。まさに「サイエンス教室」です。さて君は「AIのプログラム開発」をしてみませんか?
(2). 海外の大学で研修する
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在校する高校の「海外交流活動」に参加する
いろいろな高校が主催事業として海外の学校との交流を進めています。多様な交流は新鮮で刺激的です。学校のものは、吟味されていて「安全」ですからお勧めです。
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国外の「語学研修」に行く
短期間の語学研修も有効です。フィリピン・カナダ・オーストラリア・イギリスの合宿研修が好評ですね。ホームステイは待遇・格差が大きいです。業者を選びましょう。
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海外「トップ大学進学支援プログラム」などに応募する
ベネッセが実施しているような「短期留学プログラム」に参加するとよいでしょう。普段とは違う文化・価値観に囲まれながら授業をうけるといいです。
(3). 書くこと・表現すること
自分の考えを書くこと。書くことは「自分の意志を表現する」ことです。
曖昧な知識や情報で書くことはできません。話したことは消えますが、書いたことは消えません。だから「書く意志」が学力を向上させるのです。論理的な思考力や展開力を習得するのです。表現する力は大学に進学してからも役立つでしょう。
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日本が、「今後どうあるべきか」を書いてください。
政治・経済・医学・理学・工学・史学など、それぞれの分野で論じてください。
どのような「切り口」で論理を展開するか。自分の個性をどのように表現するか。
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各種の「懸賞論文に応募」するのもいいですね。
目的をもって書くことは思考力を高めます。数学・理科のオリンピックに参加するのも良いですね。自身が「興味・関心があるテーマ」から書き始めるとよいでしょう。
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参考までに、<ケンブリッジ・オックスフォード「合格基準」 ジョン・ファーンドン著>の入試問題からテーマを拾ってみます。みなさんの答えに期待します。
「例1」 人間にはなぜ目がふたつあるのですか?(生物学・O)
「例2」 電球の使用に法律は必要でしょうか?(法学・K)
私は「夏休みの過ごし方(その2)」に、具体的な事例や必読本などを書く予定です。
いつもは出来ないことを実行する「三箇条」
「旅に出ること」・「訪問すること」・「自然に接すること」の三点を提案します。
これらは、出来るだけ「中学から高校2年生までに体験しておきたいこと」です。
(1). 旅に出ること
私は、沖縄から北海道まで日本中をくまなく歩きました。また、息子たちが住んでいましたから、シンガポール・イギリス・イスラエル・シリア・エジプト・中国・シリア・インド・パキスタン・チェコ・ハンガリーなど40か国以上を旅してきました。ここで体験したこと、発見したことなどを、後日、ブログに書くつもりです。
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国内を旅する
過疎地を見て歩きましょう。九州・四国・山陰・北海道などです。震災を受けた東北も外せませんね。「自分の足で歩くこと」です。歩いた記録を残してください。
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海外を旅する
未成年ですから「治安が良い」ところがいいです。異文化理解は肌で感じるものです。私にとって強烈な印象は、単身でイスラエルを旅し、ヨルダン川の西側をバスに揺られた経験です。女性の兵士が、どことなく降りて砂漠の中に消えていくのです。
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仲間と旅する・一人で旅する
旅は一人でするのも、グループでするのも、どちらも味があってよいです。
テーマをもって旅する・なんとなく旅するのもいいです。旅は知恵と勇気を授けてくれます。海外では「安全が保障されていない」です。自分の身は自分で守るのです。
(3). 訪問すること
夏休みは「人間としての幅を広げる」チャンスです。積極的に仕掛けて新しい能力を開発しましょう。「門を叩け!そうすれば開けてもらえるだろう」です。
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大学の研究室訪問
先輩から紹介してもらって「研究室訪問」をするといいでしょう。誰かを頼るより、「自分でアポイント」を取り、訪問依頼の手紙を書くという手続きがベストです。「まず行動せよ!」です。
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企業を訪問する
私は、10年ほど前に、「高校生と企業を繋ぐ」ベネッセのイベントに参加しました。国内の一流企業とコラボしました。広報や人事を担当しているところが「窓口」になるでしょう。その時、ANAの整備工場にも行きました。
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施設を訪問する
病院、介護施設を訪問しましょう。人間は誰でもトシを取ります。「老いること」・「病気になること」・「死ぬこと」は避けて通ることができないです。実体験が重要です。学力問題はその入口にすぎないことを知るでしょう。重要な夏の勉強のひとつです。
(3). 自然の実体験をすること
「自然の中に飛び出せ!」・「投げ捨てよ!自然に向かって自分を解放せよ!」です。
自然は、君にエネルギーを与えてくれるでしょう。
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屋外・野外活動をする
気楽に、自然の中でキャンプをするといいです。山岳・登山もいいです。機会があったら「船」の体験を勧めます。海の上から、満天の星を見てください。
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被災地などのボランティア活動をする
長年、「引き籠り」をしていた知人の息子が「佐渡の景観ボランティア」に参加しました。汗水流して一生懸命に働いたのでしょう。帰宅してから、生活する姿勢が一変したということがありました。自然から「大きなエネルギー」をもらったのですね。
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交流会に参加する
異年齢集団の中で暮らす。大学が主催するいろいろな交流会に参加するのもいいですね。年齢制限・趣旨・時期などを調べて、自分に合ったイベントに参加するとよい刺激になりますね。
・・・続いて、夏休みの過ごし方(その2)に続きます。
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