大学受験「100日戦争」突入!~三段階戦略で合格を勝ち取れ!~
はじめに
いよいよ受験シーズンに突入しました。
受験のすべては、この100日間の闘いで決着がつきます。
言い訳・逃げ腰こそ最大の敵
秋風が吹いて、受験生の周辺の風も厳しく、冷たく、焦り、不安、漠然とした恐怖が押し寄せる時期になりました。
「緊張感」は、人生の貴重な価値のひとつです。
すべての人に取って、人生は挑戦の連続なのです。
大人になるということは、常に何かに向かって「選択と挑戦」をすることです。
生命に至る道を選び、滅びに至る道を選択してはいけません。
受験生になるということは、「人生の選択と挑戦をする人間になった」ということです。
受験という壁の前では、逃げても言い訳しても、避けることができないのですから、気概を燃やして、不安や緊張を「楽しむ強さ」をマスターして下さい。
100日は、壁に向かってチャレンジする期間です。
100日を三段階に分けて合格しよう
<第1期>10月~11月中旬まで。これから約30日
この時期のテーマは、「不得意教科」の克服に置きましょう。
これまでの模擬試験や、学校でやった演習問題を徹底して見直す期間です。
先を急がず、焦らず「できなかった問題」を見直して「復習」するのです。
特に、模試では解答・解説をチェックしてください。 案外見ていないですよ。
模試のデータ判定や得点に気が走って、一喜一憂しただけで終わっていたらもったいない。
返却された「帳票」を見直し、小問をチェックし、「なぜできなかったのか」と解説文にラインを引き、間違った箇所は、必ず3回やり直してください。
- 1回目は現在の実力で解く
- 2回目は解説を読んで解く
- 3回目はもう一度自力で解く
こうして、できない範囲を潰していくのです。
<第2期>11月中旬から1月中旬まで。センター試験までの40日間
11月中旬になれば、どんな高校でも「教科書の学習」を1通り終わるはずです。
ここから、全国の公立高校は「一気に受験体制」に入るのです。 GO! GO! GO! です。
中高一貫校は、高校2年生で、教科書での学習をほぼ終了させ、 高3の1年間は「復習と演習」時間になりましたね。
ここのポイントは「演習量の差」ですね。
演習とは「机に向かっている時間」のことです。お茶ゼミ√+生は「徹底率」ですね。
① センター試験を受ける人は、徹底的にマーク演習 をする
「マーク試験に強くなるコツ」は、頭の回路をマーク方式にチェンジするまで徹底することです。
1か月間で、マーク式に慣れるのです。 慣れてくると「コツが見えてくる」ものなのです。 コツが見えるまで徹底してください。
例えば、国語・世界史など文型教科の場合は、4択・5択から簡単に2択までは絞ることができますね。
次の2択の中からは「誤りを探す」のです。
そのためには、設問をしっかり読む。
「出題者が要求しているポイント」を読み取るのです。
そして「課題文の中からヒントを発見する」のです。
ここで重要なのは「なぜ、こちらが正答なのか」を考えて読むことです。
② センター試験は「教科書の範囲から」出題される
しかも、平均点が60%になるように工夫して作られています。
「出題量」は毎年ほぼ同じです。
全部やり切るには、「スピード」と「要点把握の正確さ」が要求されます。「時間さえあれば・・・」という言い逃れはできません。
制限時間がありますから、ノロノロしていたらやり切れません。
インターバル練習が必要です。繰り返しです。
高校2年生は、いまから訓練して行くことを覚悟しましょう。
日本語でも英語でも、「1分間に何文字読むことができるか」、「何文字書くことができるか」。
「計算できるか」・・・「学力の基礎」とは、そんなものです。
③ 改めて、センター試験のクセと留意点を整理しておきましょう。
- マークテストは60%を目標に作成されている。
- 制限時間内で「いかに正答を発見するか」というテストで、答えはひとつしかない。
- 教科書、学習指導要領の「範囲内」で出題されている。
- 傾斜配点・圧縮点など、大学の利用の仕方は多様である。
- 教科別に「君の目標点」を決めて過去問を中止に反復演習をする。
- 東大は90%・旧帝大なら85%、国公立大なら70%が必達と考える。
- マークミス、記入ミス、転記ミスに注意する。
- 私立大学の入試で、センター試験を利用する方式がある。
④ マークだけやっていると「記述」ができなくなるという人へ
私の経験では、これは「錯覚」です。
「これでは、私立大の対策ができなくなる」という人もいるでしょう。
それが「大丈夫」なのですね。ここが「若さの特権」です。
どんなにマーク式に学習訓練しても、試験が終わるとケロリと忘れてしまうのが普通なのです。
スパッと切り替わるのが「若さ」なのです。年配者はそうはいきません。
徹底して努力できなかった人が、この錯覚に惑わされるのです。
⑤ センター試験は受けるべき
私立大学の専願の受験者も、センター試験を受験することを勧めます。
センター試験の結果で合否を決める私立大学もありますし、自分の学力レベルを確認するためにも、丁度良い時期にテストがありますからね。
学習のターゲットは必要です。 しかし、教科の選択は間違えないように・・・。
<第3期>1月中旬から試験当日まで。センター試験が終わってから30日
① 私立大学の一般受験は、2月1日がピークです。
ここから10日間の出願先を決定するにあたっては、お茶ゼミ√+の先生の助言を必ず受けましょう。
受験カレンダーを見て、受験日が重なっている大学・学部には特に注意します。
この期間だけの、「特別な偏差値」がありますから、高校生が自分だけで決めるのは危険です。
② この期間の勉強の基本は、徹底して「出願校の過去問」をやることです。
これは、私立大学でも国公立大学の受験でも同じことです。
合否は「総合点」で決まりますから、得意科目で「失点しない」ことです。
不得意科目では、できるところから「小さな得点を積み上げる」ことです。
答案の書き方は、採点者が「好意を寄せる答案」を書くことです。
講師に指導をしてもらいましょう。「ライバルに勝てる答案」を意識して作ってください。
「別解が得意」でも、まず「スタンダードな答案」を書く練習をしましょう。独りよがりはいけません。
過去問を通して「出題の傾向」をしっかり読んで、細かく点数を稼ぎましょう。
私立大学の入試でも「年度ごとの極端な出題変更」はできませんから、3年間は同じ傾向の下で作問されると考えていいです。難易度も、極端に変更されないでしょう。
理系の入試英語の問題を文系の学部でつくったりしますから、 過去問をしっかりやることです。
例えば、数学で微分積分を毎年出している大学が、一挙に確率・統計に変更することはないということです。
東大は、新作問題を出題することでプライドを示していますね。
③ 受験勉強は「左脳」でします。
しかし、受験の土壇場では「右脳」で知識を統合させて問題を解くのです。左脳と右脳をコントロールするのが「脳幹」です。
マーク式テストは「左脳」を鍛える訓練から始めるのです。一定のレベルまで達したら「右脳」で解くのです。中途半端は失敗のもとです。
小論文など大学別2次試験は、特に活性化した右脳の役割が大きいですね。
④ 多くの大学は、最高点と「最低点」を公表しています。
これを見ると、ほぼ「65~70%の得点がラインだ」ということがわかります。
だから、今から100日後に、65~70%の得点が取れる大学・学部を目指すことが良いのです。
大学ごとに「出題に特徴」がありますから、過去問をしっかり見ることが重要です。
漠然と、模試結果で出願校を決定することがないように注意して下さい。暗示にかかりやすい人は危険です。
⑤ 「たかがセンター・されどセンター」です。
入試センター試験の結果次第で出願校が決まりますね。ここでD判定以下が出たら、ほとんど不合格です。
C判定の下位が出たら、出願校・学部を変更する必要があります。
だから、100日前の現在の段階で「出願校」の概要を決めておくことを勧めます。
そこで、大きな目安を書いておきます。
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12月までの「基本方針」→「現役生は悲鳴を上げながら成績を伸ばす!」
私立大専願の人は、「現在の実力で65%」取れる大学をすべり止めにして、出願大学を5~6つ程度決めましょう。補欠合格がありますが、今の段階で考えるのは邪道です。
まず「注意するポイント」としては、私立大学の出題レベルは、大学と学部と専門で「ものすごい差」があるということです。典型的なものは、中央大学の法学部と文学部などの「過去問の英語」を見ればわかります。
私立大学への出願は、12月までに決めておきましょう。「定員厳守」で、早・慶・上智・理科大が難しくなっているというデータがありますが、10月前の段階で、安易に妥協するのは賛成しません。「現役生は悲鳴を上げながら、成績を伸ばす」からです。やれるところまではやる!!チャレンジです。
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考え方
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<挑戦校(チャレンジ校)>の考え方・・・「頑張れば、100日後、合格65%」
今から「100日間」で到達できる「挑戦校」をふたつ決めてください。高校生の学力は、今の段階から「現状維持」はありません。学力は、上昇するか、下降するかのどちらかです。 焦らないことです。頑張れば頑張るだけ、サボればサボっただけの「成果」がついてきます。
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<実力相応校>の考え方・・・「100日後、実力で合格65%」
次に「実力相応校」をふたつ選んでください。これも、100日戦争の到達学力を基準にします。記念受験では実力相応とは言えませんね。
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<すべり止め校(安全校)>・・・「今、実力で65%」
最後に「滑り止め校」をふたつ選択して下さい。案外、このレベルを「実力相応校」にセットしている場合があります。あくまで自分の実力を客観視すること。
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<受験は風である。>
次の詩は19世紀イギリスの詩人クリスティーナ・ロセッティ(Christina Georgina Rossetti/1830-1894)の作品です。
Who has seen the wind?
Neither I nor you;
But when the leaves hang trembling
The wind is passing thro'.
Who has seen the wind?
Neither you nor I;
But when the trees bow down their heads
The wind is passing by.
誰が風を見たでしょう
僕もあなたも見てはいない
でも木の葉を揺らして
風は通りぬけていく
誰が風を見たでしょう
僕もあなたも見てはいない
でも木々は頭をさげて
風は通りすぎていく
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