今年の大学入試はどうなるの?~令和3年に実施される大学入試についてQ&A~
はじめに
今年に実施される大学入試はどうなるの??
「共通テスト」の初年度なのに、コロナ・コロナで大騒ぎ。
コロナの第2波を恐れながら、高校3年生は、現実に迫った入試に集中せざるを得ないのが現状だろう。
最近になって、3月22日に国立大学2次試験の追試まで発表された・・・。
そこで、少しでも受験生の君の負担を軽くするために、未確定なことが多いが、現在、私が理解している情報を「Q&A」でまとめてみよう。
「共通テスト」の日程はどうなるの?
文科省・大学入試センターの発表によれば、三つの日程が発表されていますね。
- 1月16日(土)・17日(日)に共通テストを実施する。例年と変わらない。
- 1月30日(土)・31日(日)に学習の遅れ等を考慮して、例年より1週間遅らせて共通テストを実施する。
- 2月13日(土)・14日(日)に共通テストの「特別追試」を新設する。
どの日程を選択したら良いの?
多分、多くの受験生は(1)を選択するでしょうね。2次試験(大学別の個別試験)までの日程を考えると、出願校にそった演習時間を確保したいからです。
特に、難関校を受験する人は、出願校の傾向を分析し、過去問など対策時間を確保したいです。「(1)の様子を見て(2)を受験する方が有利だ」と考える人もいると思いますが、第2日程とか追試の受験者は「進路相談・面談時間の不足」「私立大入試」とぶつかりますからね。有利かどうかわかりません。
これ以上は、君が、学校長や保護者と相談して決めることになりますね。
これは、現役生の対策で、「浪人生には適応されない」から注意しなくちゃいけません。「学習の遅れ」が認められないからでしょうね。お茶ゼミ√+生は関係ないですね。
国公立大学の2次試験(大学別入試)はどうなるの?
- 2月25日から2月28日まで・・・「前期試験」です。
- 3月8日から・・・「中期試験」です。受験校に制限があります。
- 3月12日から・・・「後期試験」です。
ほとんどの大学は、2月25日が2次試験日ですね。東大のように2日かけて試験をする大学がありますが、ほとんどの大学は1日ですね。
中期試験は地方公立大学・薬学部などが中心になりますが、後期試験は実施しない大学があります。だから、出願に当たって注意が必要です。
- 国立大学協会は、3月22日以降に、感染症で前・後期のどちらかを受験できなかった受験生の救済措置をして「追試」を行うと発表していますが、詳細はこれからです。私立大学の合否に影響が大きいので様子を見ましょう。
総合型選抜・学校推薦型選抜はどう考えたらいいの?
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「総合型選抜」は、自分の特徴を活かす試験ですから、大学・学部が要求する特性に「いかに合っているか」をプレゼンするといいですね。
「この大学で何を学びたいですか」という志望の動機を明確にしてチャレンジするといいですね。中途半端では合格しません。
面談では「コロナで登校できなかった時、君は何をしていましたか?」という質問が出るでしょう。受験生の資質が分かり易いからです。
また、慶應義塾大・総合政策・環境情報では、「3分間のプレゼンビデオ」の提出が義務付けられましたね(冬のAO入試)。コロナによる変化が各大学の募集要項にみられます。変化が具体的になってきました。必ず「要項」で確認してください。
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「学校推薦型選抜」は、学校長の推薦が必要です。校内の選考になりますが、推薦に値する実績が欲しいです。希望大学に進学してからも、成績が悪ければ、高校の責任者が注意を受けることがあります。レベルが高い大学ほど「学力低下」を気にしています。コロナ禍で学問・研究を停滞させるわけにはいかないからです。
私立大学の受験日程はどうなるの?
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近日中に発表されると思いますが、基本的には「昨年と大きな変更はない」と思います。文科省の指示で、「日程の見直し」を行っている大学がありますが、競合大学の出方を伺っている大学・学部が多いです。
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コロナの影響があって、首都圏私立大学の「志願者数」に変動があるかもしれません。ここは読み切れませんが、全国的に「地方の私立大学への問い合わせ」が多くなっているという情報があります。地方試験の情報を確認しましょう。気を付けたいことは、マスコミ情報に振り回されないことです。「大学の公式発表」を確認するのが確実です。
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しかし、首都圏の「上位大学の志望者は変わらない」という声もあります。
大学の伝統・4年後の就職活動・学問レベル・伝統文化・海外交流・優秀な先輩の存在などからいって「崩れない」というのです。私立の上位校を志望する受験生は「目標」を定めて方針を貫けばいいと思います。
「共通テスト」は、どんな特色を持ったテストですか?
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今回が「初めてのテスト」ですから、誰にも傾向が分かりません。
「対策本」が沢山書店に並んでいますが、すべて「予想問題」にすぎません。
だから決定的なものはないわけです。が、「これまでの試行問題」・「過去の大学入試センター試験の問題」から大きく外れることはないと思います。
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しかし、文科省が「学力の三要素」と強調してきたことを踏まえて出題されることは間違いないでしょう。すなわち「思考力」「判断力」「表現力」を問う問題です。これは「新しい傾向」として意識するべきです。
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具体的に言うと、これまでの「センター試験」・「試行問題」で、課題文や設問として、少しずつ新傾向が出題されてきましたから、この流れをチェックするといいですね。どんな形式・内容になるか予測が立てられます。
これに、作問のプロが関わる「模試」・「予想問題集」も参考になりますね。
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「共通テスト」が新規のテストといっても、お茶ゼミ√+は、現役の高校生を対象とした「少人数」「徹底した指導」「講座が安定している」という特色を持っていますから、これからの「共通テスト対策講座」に参加して、講師・先生方のお力を借りるといいと思います。教科ごとにポイントが違いますから「目的」もって受講するといいですね。
「共通テスト」もマーク式のテストですか?
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マークテストです。国語と数学の「記述式」の出題が話題になりましたが、採点の公平性などの問題点が指摘されて、消えましたね。
マーク式ですから「答えはひとつ」です。4択とか6択などが出題されても答えはひとつです。
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一斉テストですから「制限時間」があります。「出題量は多い」でしょう。だから、「スピード」「正答を探す」「ミスをしない」を意識して勉強するといいですね。
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マークテストの癖は、このコラムの「第12回 100日戦争」に書きましたから、確認してください。決して「甘く見ない」です。
「共通テスト」対策はいつからやったらいいですか?
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まず「コロナ禍の環境が変わらない」ことを想定し、覚悟しましょう。
新薬ができて、環境が一新されることを期待するより、「できない」ことを前提にして対策を練りましょう。
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つまり、「長時間マスクをしたまま勉強」するといいです。訓練です。
試験日が近くなってからでいいですが、是非実行してください。スポーツの選手が大きな大会を前にした時と同じです。「集中力」・「体力」・「メンタル力」をつけるのです。これは、いわゆる「学力以上に重要」なことです。簡単なようで非常に厳しいです。
共通テストは2日間連続して行われますね。途中で体力が続かなかったり、メンタルで参ってしまったりしたのでは、とても実力発揮ができません。
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そのためには、時には「模擬試験でマスクをつけて受験する」のもいいでしょう。大げさのようですが、受験本番は1月~2月の寒い時期です。手洗いの習慣化・うがい等、日常的な訓練を意識的に実行することを勧めます。
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「共通テスト」で著しい変化があったのは「英語」です。
Readingは、すべての基本ですから「高得点を取る」ことができるように、しっかり勉強しましょう。共通テストで出題される「分量が多い」と予測されます。量に圧倒されないように、日ごろから、たくさん読んでへこたれない強い精神力を養っておきましょう。
長文の内容にとらわれず「情報処理だ」と割り切って、スピードよく読解していく「訓練」をすると良いでしょう。内容理解に悩んで、ストップしたらやり切れないでしょう。
Listeningは、大学によって「配点比率」が少しずつ発表されていますね。
新しい形式だからと言って、戸惑ったり、過剰に反応したりしないで「慣れる」ことです。いろいろな機会を利用して慣れてください。
二つとも「集中力」がないとやり切れないです。これも実力です。いまから「何が来ても平気」であるように覚悟して努力してください。
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万が一、「追試」で受けることになったら、英語で発音・アクセント・語彙語法、文法が出題されるかもしれません。しかし配点が多いと思いません。出題者は、できるだけ第1日程・第2日程の問題に近いものを、「膨大に蓄積されている未使用の過去問」から選択すると思うからです。君は気にしないで、「目先の勉強に集中する」と良いでしょう。
現役生が伸びるのは「これから」です
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全国的に「教科書が終わらない」・「進度格差が大きい」など、公正でないということが問題になっていますね。首都圏に在住のお茶ゼミ√+生は、自分の目標に向かって一直線が良いです。「少し立ち遅れたかな?」と思う人は、焦らず、「夏期講習」などを有効に活かして追い上げていくのが良いでしょう。
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「現役生は悲鳴をあげながら伸びていく」と、私は講演で話しますが、大学入試のセオリーは変わらないのです。今年は浪人生が少ないと聞いています。「ライバルは同級生」です。覚悟して努力してください。特に、土・日・夏の長期休暇など、休日の使い方が分岐点ですね。
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理系・医学部の志望者のキーは「理科2教科目」です。コロナの影響で授業時間不足もありますから、確実にフォローできる態勢を組まなければなりません。ユーチューブを利用するなどして「自学自習の方法」もありますが、私は「お茶ゼミ√+の講座」を取ることを勧めます。早く手を打ってください。
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日ごろから「感染しないように」気をつけましょう。
濃厚接触者は、受験ができません。だから、自分が濃厚接触者とならないように、「感染者がいそうな場所」に行かないように注意しましょう。手や指の消毒はもちろん、手洗いの習慣化・うがい・マスクなど三密を避ける工夫を継続しましょう。日常的な訓練ですから、意志的に実行しなければ効果がありません。
試験を実施する人は、感染防止に万全を尽くしてくれると信じます
受験者は、「試験の実施者」を信じ、勉強に集中しましょう。
感染予防のために、これまで以上に広い受験会場を確保する動きが始まっています。大変なことです。そして、試験監督者の確保・マスクの徹底・体温測定・休息場所の確保・保健管理・緊急対応・予防対策など、皆さんに見えないところで頑張ってくれています。それに感謝する心をもって、君は「今日の勉強に専心してください」。次代を担う君のための陰の支援です。
「二次感染が起こったらどうするか」という心配の声がありますが、先取り不安症になって怯えてもどうにもなりません。開き直るしかありません。君は、君自身のために、「大志」のために努力してください。
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