今年の大学入試はどうなるの?(その2)~燃える想いと冷静な対応~
はじめに
いよいよ大学入試が、本格化しましたね。
「燃える想い」と「冷静な対応」が必要な秋になったのです。
コロナの2波・3波が、入試直前に襲ってくるのか・・・。
「不安」の前で、怯える気持ちもありますが、誰にも分らないのです。
だから、どんな状況でも切り抜ける「覚悟」をもって、先に進みましょう!
入試の日程・科目・配点がそろいました
2021年の大学入試の「日程」・「入試科目」・「配点」が出そろいましたね。
また「英語検定試験を利用する大学」もでました。
英語検定は、大学入試で試験免除など利用価値がありますから、高3生だけでなく、高2生・高1生も「目標」をもって頑張ってください。
たくさんの大学・学部が「検定試験結果」を入試に利用しています。
経団連の報告書や大学のホームページをみると「検定対策」は有効です。
入試「日程」と、気を付けたいこと
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9月15日・‥「総合型選抜の出願」が開始されました。合格発表は11月以降です。旧AO入試です。志望大学の要綱をしっかり確認してください。
自分の志望理由を固めてチャレンジですね。曖昧では合格しません。
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9月28日~10月8日・・・「共通テスト」出願期間
第1日程か、第2日程か。学校の先生の話をしっかりと聞き、手続きに誤りが生じないように注意して出願して下さい。また受験科目を間違えないこと。受験科目を絞り過ぎないようにすることも大切です。
出願書類に記入漏れや不備等がないよう慎重に、丁寧に確認してください。
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11月1日・・・「学校推薦型選抜出願」開始。旧推薦入試です。
学校長の推薦が必要ですから、担任の先生の指導を受けて、間違いのない手続きをしてください。学校内で競争が激しいでしょう。
学校長の推薦を受けたので、「出願者は、合格した場合には、必ず入学する者に限る」という専願制が多いです。しかし「受験を許可している大学」もありますから、必ず、要綱を確認してから出願してください。合格発表は12月以降です。受験勉強は、必ず継続して実力をつけてください。
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2021年1月16日(土)・17日(日)・・・「共通テスト」、第1日程です。
コロナ対策で「受験会場が拡散する」と思います。密にならないためです。
受験会場までの交通手段・移動時間を確認してください。遅刻はダメです。
「マスクをしたままで、2日間も受験する」のですから、日頃から、マスクをして受験勉強をするなど「事前準備」を怠らないで、「慣れて」ください。
万一、直前に体調不良などで「追試に回る必要が出た時」はどうするか。
在籍高校とお茶ゼミ√+の先生の助言を受けてください。意思表示が必要です。
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1月30日(土)・31日(日)・・・「共通テスト」、第2日程です。
第2日程を選択する受験生の数によりますが、第1日程と受験会場が異なる人が多いでしょう。国立大学が多いと思います。会場までの交通手段・必要時間を確認すること。受験上の注意事項などを確認して、「精神的にゆとりを持つ」ようにしてください。焦らないことです。
私は「共通テスト」の受験生は、45万人以上いると予測します。
勿論、いまの段階の見通しです。昨年の55万より少ないでしょう。第2日程の受験生は、全国で7~8万人くらいじゃないかと予想します。
ベネッセの「自己採点・データ集計」に応募し、合格ラインを確認してください。今年はオンラインでしょう。「判定」は難しくなるでしょう。
私は成績上位層の人数は、「昨年並みだ」と予想します。
ただし、成績の二極化は避けられないでしょう。英語の変更・各教科の出題形式・設問の表現などで「変化」が見られるでしょうからね。
「変化」に対応できない受験生は、大きく「失点」すると思います。私の予測が当たらないように、しっかり勉強してください。
「出題範囲まで、ようやく教科書をやることができた」という程度では、受験対策ができたとは言えません。徹底したトレーニングが必要です。
「追試」に回る受験生の数は予測不可能です。諸々のことを考えると、私は第1日程で受験して、出願校を決めて、素早く2次テスト対策に入るのが良いと思います。出願校の変更ができない第2日程が有利とは限りません。
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2月の上・中旬・・・主な私立大学の一般選抜期間です。まさにスタミナ勝負です。コロナ禍を避けながら、厳しい時間を過ごすのです。
私立大学の出願校を早く決めて、傾向分析して、早く対策を取った受験生が有利です。精神的、肉体的な「強さ」が試される期間です。
コロナの影響を受けた「交通事情」を考えると、関東と関西の私立大学の掛け持ち受験は勧めません。途中で事故にあったら大変です。地方受験を実施しない大学が増えるでしょうね。会場手配・監督者の確保などが難しいからです。
「受験生の宿」の取り方も注意が必要です。例えば、私立大学医学部を受験する受験者は、全国を回らざるを得ないですからね。はやく日程を抑えて、受験場に近いホテルを確保しなければならないのです。
「交通機関の運行状態」を見極めて、無理のない日程を組んでください。
首都圏の私立大の受験には、必ず、お茶ゼミ√+の先生の助言を受けてください。
今年は特に、入試情報に基づく「駆け引き」が重要です。
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2月25日・‥国公立大2次試験(前期)。横浜国立大のように「共通テストのみ」という大学が出てきましたが、「大学の出題範囲が指定されたり、選択問題が設定されたり」している大学がありますから、志望大学のホームページを、必ず見て、確認してください。「情報は武器」です。この1か月が勝負です。
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3月12日以降・‥国公立大学に2次試験(後期)の募集人員と、受験科目・地域選択を間違えないようにしてください。「穴場」になる大学・学部・専攻があるはずです。事前にしっかり調査することが重要です。
ユトリロの「シロ」で冷静さを保つ
「高揚した気分」で受験を戦い抜く。そのためには「燃え尽きない冷静さ」がもうひとつ必要です。このふたつは「車の両輪」です。大学入試は3か月に及ぶ長期戦です。肉体的・精神的なスタミナが必要です。厳しいですよ。
落ち着きたい。冷静な時間が欲しい時は、ユトリロの絵画を観ることを勧めます。画集を開いてみてください。「頭を空っぽにする」のです。
ユトリロが描く世界には「躍動する人間」がいません。
「静かなシロの世界」があるだけです。
ひとりで、雪の中を歩いている時のような「静けさ」があるだけです。
きっと心が落ち着くと思います。猛々しいことが全てではありませんからね。
ユトリロは「心の底に沈むもの」を描いているから共鳴するのでしょう。
1883年フランスに生まれたユトリロは、幼いころから精神の病を患っていたようです。飲酒治療の一環に与えられた絵具が「シロ」。その筆先でパリの風景が描かれたのです。彼が描くパリの小路・教会・運河などは、ありふれた風景ですが、不思議な詩情が漂っています。それがユトリロの絵の魅力です。もちろん、ユトリロの作品の中にも色彩豊かな絵画もあります。しかし、静かで、風がありません。
ユトリロ・ムンク・シーレの絵画には、人間の「不安」「悩み」「脅威」が描かれていますね。しかし、作品ですから、不安を不安のまま描くのではなく、画家の心に中で「昇華」されて描かれていることがわかります。
受験勉強では、「不安」や「怖れ」をそのまま放置しておくわけにはいきません。「昇華する力」が必要です。受験では「目標達成=合格」という「強い力」が必要なのです。「作品」の位置に「合格」を入れるのです。これが昇華の力です。
画家が受けた心象・驚き・驚愕を「作品」に仕上げる行為と同じです。
大学入試という「門」を乗り越える力は、怯えること、焦ること、悶えることに耐えて、これを「超えること」で習得できるのです。嘆いたり、愚痴ったり、不満を言ってもマスターできません。夢・希望・愛の方が強いのです。
人間の一生には「試練」と言われるものがいくつもあります。試練が人間を強くするのです。大学受験は一つの試練です。自身の「弱み」を昇華することによって「強み」にするのです。それが、君が直面している「いま」なのです。
今年の「秋」は予測しがたい秋です。日本の総理大臣が変わりました。アメリカの大統領選挙もあります。コロナの猛威も簡単に収まらないでしょう。
こうした中で、君は大学入試をむかえます。強くなるチャンスを得たのです。
まだ、私たちは光の中にいます。「光があるうちに光の中」を歩きましょう。
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