今年の入試はどうなるの?

はじめに

いよいよ、入試のシーズンに入りました。

総合入試(AO入試)・推薦入試(学校推薦・公募推薦・自己推薦)が始まり、すでに積極的に取り組んでいる人もいますね。

一般入試と異なる方式ですから、「違い」に留意してください。

特に、「併願」ができる入試と、できない入試に注意することです。

さて、一般入試では「今年はどうなるの?」という声が寄せられています。

留意事項をまとめてみましょう。

コロナの影響を受けて「倍率」が変わるかも?

君は、コロナがこのまま鎮まると予想しますか?

最近、鎮静化の「兆し」がみえますが、実は、昨年にも増して、今年の「受験者の志望動向」が読みにくいです。医学・薬学などメディカル系と理工系を志望する人が多いこと・文系学部を志望する人が少ないことは変わりないようですが、今後、経済・経営・商学・国際・語学系への志願者が増えていくか否かは「不確定要素」が強く、現状では「見通しが立たない」ですね。

2022年度の国公立大入試の年間スケジュール
2022年度の国公立大入試の年間スケジュール 【画像の引用元

このままなら、自宅の近くで、併願が少なく、「試験方法を変えない安定した大学」に志願者が集まると予測しますが、「次が読めなくて」・・・、大学関係者も頭を痛めています。

このような時だからこそ、お茶ゼミ√+生の君は、「志望を落とすことなく」、自分がやりたいこと・将来の夢に向かって挑戦するのがベストだと思います。

超難関校・難関校の志望者は、例年と変わらないと思います。

1月~2月にかけて「第6波」が来るかもしれない

どう考えても、このまま「コロナが収束する」とは予測できません。社会全体が気を緩めたら、「大きな失敗をする」と思います。怖いですね。

受験生は、昨年にも増して「マスクをして受験!」を覚悟した方がいいです。

「共通テスト」は、1月15日(土)・16日(日)が試験日ですね。

コロナの第6波は1月~2月がピークになると予想する人がいます。怖い日程です。受験勉強の段階から「マスクをする習慣」をつけるといいでしょう。忍耐が要りますね。

そして、恐れられていることは、コロナだけでなく、インフルエンザです。

受験のために、せっかく準備したことが無駄になってしまいます。家族全員に協力をお願いするしかないですね。

家族全員に協力をお願い
特に注意が必要

年末年始は、大人の「人流が激しい時期」ですから、特に注意が必要ですね。

「受験は家族戦争だ」ということを忘れないようにしましょう。

「共通テスト」は、昨年より難しい?

「センターテスト」は、平均点が60点になるように作られていましたが、「共通テスト」は、50点平均になるように作問されると発表されていますね。

これが「昨年の問題はラクだった」けれど「今年は難しくなるだろう」といわれる最大の根拠です。平均点は調整できますから、これに踊らされるのは危険です。

もはや、偏差値ではなく「得点力」の勝負です。いろいろな出版社が「予想問題」を出版していますから、いろいろと試してみるといいでしょう。12月に入ったら、時々、「制限時間を設定して演習」してください。出題量が多いと予想しますから、「やりきれない」ということがないように・・・。

昨年の問題も、実際は難しかったですね。英語などリテラシーを計るから、「量」が多いですものね。今年も、この線で来るでしょうね。

「共通テスト」は「得点力」の勝負

「共通テスト」では、(1)の問題で確実に解いてから➡(2)➡(3)に進んでください。配点は少ないですが、ポカミスは許されません。難関校を目指す人は、今年も90%・810点が目安です。このラインは変わらないです。

2次学力をつけ、国際社会で通用する実力を!

最近、某難関校の世界史の過去問を解きました。

大変新鮮で刺激的でしたが、6年分を通してみたら、この難関大学の「出題のクセ」がみえてきました。いやクセ一杯で辟易しました。(笑)

難関校になればなるほど、出題者は専門性にこだわり、受験生の目線より、「出題者目線が強くなる」こともわかりました。難関私立大も同じですね。

明らかに、「得点差」をつける出題があって、ニタニタしました。過去問を解くと「出題者のクセ」が次第に見えてくるのですね。慣れると楽しくなるのです。しかし、これは素人の高校生には可哀そうです。

超トップ進学校で、こうした「出題のクセに慣れて」いない限り、普通の高校の授業では、「とても対応できない」こともわかりました。

だから、学校だけでなく、塾・予備校の講師の指導が必要なのですね。

二次試験は「大学の要求水準」が如実に出題されますから、しっかり「過去問」を勉強して、二次試験の出題に慣れることが重要です。

もっと重要なことは、ノーベル物理学賞を受賞した真鍋俶郎先生にみられるように、「国際社会で通用する学力」です。難問・奇問でも、入試で問われる学力は、歴史観・世界観などといった「学問を志す人間」に期待する力なのです。楽しく乗り越えていく「強い力」が欲しいです。

今年は「差別」「偏見」がキーワードですね

私は2022年入試のキーワードは「SDGs」「オリンピック」と「差別」「偏見」「感染症」ではないかと思っています。

特に、差別・偏見のテーマは、世界的に大問題になっていますね。

マーティン・ルーサー・キング・ジュニア
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア 【画像の引用元
大坂なおみ選手
大坂なおみ選手 【画像の引用元

テニスの大坂なおみ選手の行動も反響がありましたね。「Black Lives Matter」(BLM)は、小論文だけでなく、マーク式でも出題が予想できます。

「差別撤廃」に生命をかけたマンデラ氏、「公民権運動」のキング牧師の偏見・差別への闘争など、これまでの実績を学ぶと共に、「最新のニュース」まで調べるのも入試対策です。・・・では、次の設問に答えてください。

問題

  1. 1847年に解放奴隷が作ったアフリカの共和国を答えよ。
    ➡ 【リベリア共和国
  2. イギリスのアフリカの縦断計画はどこからどこまでか答えよ。
    ➡【ケープタウンからカイロ
  3. アフリカの横断計画を立てた国家はどこか。英仏が対立した地点を答えよ。
    ➡【フランス・ファショダ
  4. アパルトヘイトで、南アフリカの差別に抗議し戦った人物を答えよ。
    ➡【マンデラ大統領
  5. アメリカで「アンクルトムの小屋」を書いて、奴隷制に反対した作家を答えよ。
    ➡【ストウ夫人
  6. アメリカで、奴隷解放を宣言した大統領を答えよ。
    ➡【リンカーン
  7. アメリカで、黒人の人権を主張し「公民権運動」のリーダ―になり、「I Have a Dream」(私には夢がある)で知られる演説を行った人物を答えよ。
    ➡【キング牧師
  8. アフリカ系黒人の子孫で、アメリカの大統領になった人物を答えよ。
    ➡【オバマ
  9. 女性の自立を戯曲にしたノルウエーの作家と作品名を答えよ。
    ➡【イプセン、『人形の家』
  10. アメリカの南北戦争を舞台にし、現在議論を呼んでいる作品と作家名を答えよ。
    ➡【マーガレット・ミッチェル、『風と共に去りぬ』

感染症は重要な入試テーマです

もうひとつの重要なテーマは「感染症」です。これだけコロナ禍で困っているのですから、入試問題になっても不思議はないです。「共通テスト」でなければ、全国のどこかの大学で必ず出題されるでしょう。

そこで、感染症について、「一問一答」をつくってみました。

問題

  1. インカ帝国の滅亡に深く関係したといわれる感染症を答えよ。
    ➡【天然痘
  2. 黒死病といわれ、世界的に流行した感染症を答えよ。
    ➡【ペスト
  3. 1374年にペストが流行している地域からの船舶の入港を30日間押しとどめた共和国を答えよ。
    ➡【ヴェネツィア
  4. 1894年に香港でペストが蔓延していることを知って現地に派遣され、「ペスト菌」の発見をした日本人を答えよ。
    ➡【北里柴三郎
  5. ノーベル賞作家で「ペスト」という作品を書いたフランス人を答えよ。
    ➡【カミュ
  6. 天然痘の治験を、自分の子どもにしたイギリスの医学者を答えよ。
    ➡【ジェンナー
  7. 国際的にワクチンを共同購入し、途上国への分配を支援する組織を答えよ。
    ➡【COVAX
  8. RNAとは何か。日本語を答えよ。
    ➡【リボ核酸

全問、スッキリ解答出来ましたか?もし曖昧な点があったら、確実に確認してください。「あとで・・・」はいけません。「いま直ぐ」ですよ。臨戦態勢で行きましょう。漢字の間違いは減点です。「柴」「痘」「酸」がマークです。

(安達昌二:お茶ゼミ√+特別顧問)

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